【FINAL DAY 2 総評】男子・開志国際高校 (新潟県)、女子・シルバーG (神奈川県) が日本一に!
2023年12月12日
当協会 (JBA) が主催する U18 カテゴリーの 3×3 日本一を決める「第10回 3×3 U18 日本選手権大会 ファイナル」が12月10日に大森ベルポート (東京都品川区) で最終日を迎えました。日本一の座をかけて準決勝と決勝が行われ、男子は開志国際高校 (新潟県) が、女子はシルバー G (神奈川県) が初優勝を飾りました。
(表彰式の様子 / 写真右:開志国際高校、左:シルバー G)
「ディフェンスを最後までやりきった」
DAY 2 となったこの日は、準決勝の女子第 1 試合で LEO (石川県) が 2 連覇を目指した KUKI GYMRATS (埼玉県) を 21-15 で破る試合から始まりました。続く第 2 試合でも、シルバー G が 2 年連続ベスト 4 入りした大阪薫英女学院高校 (大阪府) を 21-12 で撃破。ともに初 V へ王手をかけました。
そして決勝では、シルバー G が LEO を 21-8 で圧倒しました。ウインターカップにも出場する鵠沼高校の選手たちで構成されたチームは、4 戦連続の KO 勝ちを収めたオフェンスのみならず、ディフェンスも光りました。平均失点はわずか 9.3 点。#23 惠悠衣選手は「練習期間が少なくて緊張もたくさんありましたが、自分たちらしくルーズボールやリバウンド、ディフェンスを最後までやりきったので優勝できたと思います」と、表彰式で喜びを語りました。
また、MVP に選ばれた #33 大矢夏音選手もはにかみながら、「応援してくださる方々や、会場に足を運んで見てくださる方々をワクワクさせられるようなプレーができてものすごく嬉しいです」とコメント。スタンドから大きな拍手が起こりました。
(写真は女子決勝=LEO vs シルバー G / MVP を獲得したシルバー G #33 大矢夏音)
昨年の初戦敗退から今年は優勝…「率直に嬉しい」
一方で、男子は準決勝の第 1 試合で、開志国際高校が SHORTS (大阪府) を 21-19 で振り切って、第 8 回大会 (2021年12月) 以来の決勝へ進出。第 2 試合では SIMON U18 (神奈川県) が、昨年の決勝で敗れた北陸学院 (石川県) を 21-16 で下して、2 年連続で頂上決戦へ駒を進めました。
その決勝では、開志国際高校が #1 石井息吹選手の活躍によって流れをつかみ、中盤 15-7 とリードを奪います。しかし、SIMON U18 も #23 佐藤清春選手や、#16 日野恭英選手の 2 ポイントシュートなどで追い上げ、一時は 1 点差まで迫ります。それでも開志国際高校は石井選手を中心としたオフェンスを最後までやり抜き、21-17 で勝ち切りました。
昨年の初戦敗退から、一躍今年は大会の主役になった開志国際高校。表彰式で #8 宗前澄選手は「率直に嬉しいです。去年は 1 回戦 (ベスト16ラウンド) で負けてしまってとても悔しい思いをしていました。自分は何もしていないのですが、仲間たちが頑張ってくれて良かったです」とコメント。大会 MVP に選ばれた石井選手も「去年、優勝することができなかったので今年優勝することができて嬉しいです」と話しました。
(写真は男子決勝=開志国際高校 vs SIMON U18_2186 / MVP を獲得した開志国際高校 # 1 石井息吹)
今後の 3×3 シーンと、ウインターカップへ
2015年に始まった大会も、あっという間に10回目の記念大会を迎えました。この間、国内で 3×3 は普及が進み、東京2020オリンピックで初の正式種目として採用されました。U18 カテゴリーも年々盛り上がりを見せて、出場する選手やチームのレベルも上がっています。DAY 2 のゲスト解説を務めた JBA 3×3委員会・代表部会所属の伊集南さんは決勝後、次のように大会の総括をしていました。
「U18 大会ということで高校生だけではなく、中学生や社会人になってプレーしている選手たちも大会に参加していたので、18歳以下の選手たちにチャンスのある大会だと (改めて) 思いました。地方から勝ち上がったチームの応援団が集まって大森ベルポートで試合が見られるのも今大会の醍醐味。優勝した開志国際高校、シルバー G の皆さんにはおめでとうと言いたいですし、ここまで勝ち上がってきた多くのチームの健闘を称えて、素晴らしい試合をありがとうございましたと言いたいと思います」
そして、MC の MAMUSHI さんからパリオリンピックが控える2024年の展望について聞かれると、次のように話しました。
「短期的にはパリオリンピックに向けて代表選考の争いが繰り広げられます。今大会でも告知がありましたが、来年 5 月には宇都宮でオリンピック予選 (UOQT 2)もあります。日本代表も出場しますので宇都宮へ多くの方々に集まっていただいて、日の丸をつけた選手たちを応援してほしいと思います。また、年明から国内の大会も始まるので 3×3 ボーラーの良いパフォーマンスが全国各地で見られます。そこにも注目してほしいですね」
(解説を務めた元 3×3 女子日本代表・JBA 3×3 委員会委員 伊集 南氏 / 右は大会 MC の MAMUSHI 氏)
最後に、12月23日から「SoftBank ウインターカップ2023」が始まります。初優勝した開志国際高校やシルバー G こと鵠沼高校をはじめ、今大会に出場した多数の選手が所属する高校が冬の大舞台に挑みます。準々決勝で敗れましたが、習志野高校の #31 岡崎大智選手もその一人。2 年ぶりのウインターカップに向けて「今回、すごく良い舞台で 3×3 ができた経験を大切にして、個々のスキルを 3×3 で培ってウインターカップにも生かせるように 5 人制も頑張りたい」と話していました。また、大阪薫英女学院高校の #43 川上愛結選手も戦前「(3人制とはまた違いますが) 5 人制ではチーム全員がウインターカップ優勝を狙ってやっているので、自分たち 3 年生が、そこに良い流れを持っていけるように(今大会を) 頑張りたい」と胸の内を明かしていました。目標の優勝こそ届きませんでしたが、2 年連続 3 位も立派な結果です。きっとその思いはチームメートに伝わったことでしょう。
3 人制も 5 人制も奮闘する若い力が、これからのバスケシーンを熱く、盛り上げていきます。今後も 3×3 シーンから目が離せません。
*****
〇今大会全試合の結果はこちら>>https://3x3japanchampionships-u18-2023.japanbasketball.jp/schedule-fin/
〇【大会情報】SoftBank ウインターカップ2023 / 12月23日 (土)~12月29日 (金) https://wintercup2023.japanbasketball.jp/